海外メディアの報道によると、米アップルは今年発売する「iPhone」の新モデルで、過去最大の需要を見込んでいるという。
過去最大規模の生産量
7月8日付の米ウォールストリート・ジャーナルの記事によると、アップルはiPhoneの製造を手がけるアジアの工場に対し、年末までに新モデルの2機種を計8500万~9000万台を製造するよう依頼した。
同社が昨年、「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」の製造を依頼をした際の初回生産台数は計7000万~8000万台だった。この数はこれまでのどのiPhoneの新モデルよりも多かったが、今年はそれをさらに上回るという。
ウォールストリート・ジャーナルによると、今秋発売されるiPhoneの次期モデルは、画面サイズがiPhone 6/6 Plusと同じ。またハードウエア性能にもあまり大きな変更は加えられないという。
それにもかかわらず、アップルは昨年を上回る需要を見込んでいる。一部のサプライヤーはこの7月から部品の大量生産を始めていると、同紙は伝えている。
中国の組み立て工場、8月に量産開始
また、長年iPhoneの組み立て業務を手がけている台湾の電子機器製造受託業者ホンハイ(鴻海精密工業)は、8月の量産開始に向けて中国・鄭州のiPhone製造工場で工員の募集を始めているという。
ホンハイの鄭州工場については昨年、アップルからの大量受注で供給が間に合わない状態になったと伝えられた。この鄭州工場はホンハイ最大の工場で、昨年9月時点では20万人以上の工員がiPhone 6/6 Plusの組み立てやメタルケースなどの製造を行っていた。