静岡県側から見た富士山。大きなくぼみが「宝永火口」、その右側にある小山が「宝永山」(2014年に旅客機より筆者撮影)

 6月16日、浅間山が小噴火したとのニュースで、お昼のワイドショーは持ちきりだ。昼食時にビジネスマン同士の会話を聞いていると、「次はいよいよ富士山か」と呟く人もいれば、「まだ大丈夫だろ」と楽観的な人もいた。

 2014年9月に御嶽山が噴火、2015年5月には箱根山の噴火警戒レベルが2に引き上げられ、口永良部島の新岳が噴火。連日のように、火山活動に関するニュースが飛び交う。これだけ火山活動のニュースを見聞きすれば、「これも、あれも関係があるのでは」と過敏になる人もいるだろう。

 日本の地下でいま、何が起こっているのか? 地震との噴火の関係は? 富士山は大丈夫なのか? 富士山のことは、どこまで分かっているのか・・・。

 富士山を多角的に研究している山梨県富士山科学研究所 火山防災研究部部長の内山高主幹研究員と常松佳恵研究員の2人に話を聞いた。

地震波のモニターを確認する内山主幹研究員(右)と常松研究員