米FRB、量的緩和の終了を決定 ゼロ金利は維持

米ワシントンD.C.の米連邦準備制度理事会(FRB)本部(2011年8月9日撮影、資料写真)。2014年10月に量的緩和(QE3)を終了させた。(c)AFP/KAREN BLEIER〔AFPBB News

 米国が円安・ドル高で悲鳴を上げ始めている。

 アベノミクスの3本の矢の1つ「大胆な金融政策」の具体策として実施されている日銀の「量的・質的金融緩和(異次元緩和)」によって、外国為替レート(以下、為替レート)は1ドル=120円程度の円安・ドル高となっている。

 円安・ドル高は、日本の輸出企業にとっては一陽来復となり、企業業績の回復をもたらしているが、円高で日本経済、特に輸出企業が苦しんだように、今や、米国経済はドル高による悪影響が顕在化し始め、特に輸出企業はドル高で苦しみ始めている。

ドル高と原油安が製造業を直撃

 ドルに対する様々な為替レートを米国との貿易額で加重平均して指数化した「ドル実効レート」に米国との物価格差を考慮した「ドルの実質実効レート」は、世界の主要7通貨(ユーロ、円、英ポンド、カナダドル、スイスフラン、豪ドル、スウェーデンクローナ)に対して、過去20年間でもっとも急激にドルが上昇している。