日米首脳会談を終えて安部総理とオバマ大統領は「日米同盟の抑止力が一層強化されるであろう」と評価した。
この会談において、安倍首相は、沖縄の普天間海兵隊航空基地の移設問題にも言及し、「“抑止力を維持する”ために、危険極まりない普天間航空基地から危険性が低くなる辺野古の新設航空基地に海兵隊(アメリカ海兵隊「第3海兵遠征軍」主力)を移転させる」という論理に立脚して、不退転の姿勢でもって辺野古航空基地の建設作業を推し進めることを約束した。
辺野古移設で実際的な抑止力は低下する
果たして日本政府が主張するように、辺野古航空基地に海兵隊が移転することは「抑止力が維持される」ことになるのであろうか? 日本側が期待している在日アメリカ海兵隊の戦闘能力という純軍事的な側面のみに焦点を絞るならば、「抑止力は低下する」ことになる。
普天間航空基地には、「第1海兵航空団」のうち回転翼飛行部隊、つまりオスプレイ部隊と輸送ヘリコプター部隊が配備されている。