日本共産党が2014年の総選挙で躍進を遂げたことは、周知の通りである。1月20日には、この躍進を受け、今年の統一地方選挙での躍進を目指すための第3回中央委員会総会(3中総)が開かれた。

 ここでの志位委員長の勝因分析がなかなか面白い。一般の人にも、他党にも、到底理解できないような分析がなされているからだ。

「二大政党」体制は共産党を締め出すため?

 志位氏の報告を見てみよう。

 「この半世紀近くの日本の政治史の流れのなかで、今回の躍進の意義を考えてみたい」「1960年代の終わりから70年代にかけて、日本共産党が国政の舞台で“第一の躍進”を遂げて以来、支配勢力は一貫して日本共産党を封じ込める反共戦略を政治戦略の中心に据えてきました」

 ここまでは確かにそうかもしれない。自民党の「自由社会を守れ」キャンペーンや社会党を自民党側に取り込む契機となった80年の『社公合意』などによって、国会運営でも「共産党を除く」という政治体制が常態化していった。

 志位報告は、続けて言う。「しかしこの戦略は、リクルート事件に端を発し、ゼネコン汚職にいたる自民党の底深い金権腐敗体質が噴き出すなかで、自民党政治そのものが危機に陥るという形で破たんし、失敗に終わりました」