米国では感謝祭(11月第4木曜日)の翌日に当たる「ブラックフライデー」を皮切りに本格的な年末商戦が始まった。英ロイター通信が引用した全米小売業協会(NRF)の推計によると、27日の感謝祭当日から30日までの週末の米小売業の実店舗売上高は昨年実績から減少した。
買い物客1人当たりの平均支出額は、昨年の同じ期間の407.02ドルから6.4%減少して、380.95ドルとなった。また総支出額は509億ドルで、昨年から約11%減少した。
ロイターはこれについて、セールの前倒しやオンラインショッピングの利用が増えたことが背景にあると伝えている。
そうした中、米IBMは、感謝祭当日とブラックフライデーのオンラインショッピングに関する調査リポートを公表した。
それによると、ブラックフライデーにおけるオンラインショッピングの売上高は1年前に比べ9.5%増加したといい、このリポートはロイター通信の報道を裏付ける内容となっている。
ウインドーショッピングはスマホ、購入はタブレット
IBMのリポートを詳しく見てみると、感謝祭当日のモバイル端末からのトラフィック(データ通信量)はオンラインショッピングの全トラフィックの52.1%となり、初めてパソコンのトラフィックを上回った。
IBMがここで言うモバイル端末とは、スマートフォンとタブレット端末のこと。このうち、ブラックフライデーにおけるスマートフォンの全オンライントラフィックに占めた比率は34.7%で、タブレット端末の14.6%を大きく上回った。
一方で売上高の比率はスマートフォンが11.8%だったのに対し、タブレットは16%。注文1回当たりの平均金額はスマートフォンが107.55ドル、タブレットが126.50ドルと、タブレットがスマートフォンを上回っている。
iOS、3つの指標でAndroid上回る
興味深いのは、これらモバイル端末に関する基本ソフト(OS)別のデータだ。
IBMは米アップルの「iOS」(アイフォーンとアイパッド)と米グーグルの「アンドロイド(Android)」を搭載する端末を比較しているのだが、iOSは3つの指標のすべてでアンドロイドを上回っている。次ぎのとおりだ。