マクドナルドの本当の勝負はこれからだ

規模の追求から次のフェーズへ──味の社会学(第14回)

2014.10.23(Thu)菅 慎太郎

成熟期に入ったチェーンの構造転換

 ショッピングモールに入っていた店舗や、何十年も地域に定着していた店舗が突然閉鎖になる。最近、マクドナルドの閉店が加速しているように感じます。これは決して感覚的なことではなく、公表数字からも実際の店舗数の減少ぶりが伺えます。

 下のグラフは、直営、フランチャイズを合わせたマクドナルドの店舗数の推移を、公表されている数字(CSRレポート)からまとめたものです。

 グラフを見る通り、近年店舗数は減ってきています。2013年には、前年より116店舗も減少しています。チェーン店業態は規模の拡大で競争優位を出すのが王道と言われていますが、マクドナルドはなぜ規模を縮小しているのでしょうか。

 背景にあるのは、日本の「世帯人数の減少」「少子高齢化」といった社会環境の変化です。マクドナルドをはじめ日本のチェーン店業態は、「将来の人口が減る(=売上の分母が減る)」ことに備えて、経営基盤のスリム化、規模の追求から効率の追求へのシフトチェンジ、さらには高齢化による買い物商圏縮小への対応など、構造転換を進めなければいけない時期に来ているのです。

マクドナルドはもう「ダメ」なのか?

 中国産鶏肉製品のショッキングな報道を受けて、日本国内における「中国産」食品への安心は崩壊に近いところまで落ち込んでいます。食料の安定供給と経済性という観点では、中国の生産拠点は将来的に欠かすことはできませんが、短期的には、多くの消費者が警戒せざるを得ない心情に置かれています。

この連載記事のバックナンバー
トップページへ戻る