その後、韓国側より、韓国軍が修復した証しを外壁に記載したいとの申請があり、もともと日本の支援を受けたとの記述があったことを意識せずに許可したが、これは事務的なミスだったとして、日本国民の心情を傷つけたことへの謝罪がフィリピン側からあった。
フィリピン政府は、日本の支援の証しを何らかの形で復元することを検討していると述べており、我が国からも早期の対応を引き続き申し入れていく考えだとのこと。
要するに、朝鮮日報が6月28日に伝えたニュースは誤報であったということです。もし追跡記事が報じられなければ、事実関係は異なったまま伝わることになります。
報道だけを見る限り、まるで韓国工兵隊が「日の丸憎し」と日章旗を消したかのように思えますし、私も実際そう感じていたのですが、外務省の情報によればだいぶ事情が違うようです。
逆に、円借款や災害復旧支援を含めた我が国の外交努力に対して、フィリピン側がそれほど恩義を感じていなかった、あるいは忘れてしまったという見方もできるかもしれません。
いずれにせよこの件は韓国軍がフィリピンに許可を得て行ったというのが事実であり、フィリピン側から我が国に正式な謝罪があったとともに、今後現地では日章旗の復元が行われるそうです。
「日本寄贈のグアムの交番にハングル」も不正確な情報だった
グアムでも似た事例があります。ガジェット通信に日本企業が寄贈したグアムの交番に「タモン/トゥモン交番」というハングルの看板が掲げられ、それを表記したのは在米韓国人だという記事がありました。
また、このタモン交番は22年前に日本からの2万5000ドルの寄付により建設されたもので、パトカーも日本が寄贈。日本企業は寄贈者を表記しないため現地の人たちはその事実を知らないと伝えられています。
私は、この件についてもスタッフを通じて外務省に確認を取りました。それによると、まず交番はグアム政府が建てたものであり、日本からの出資によるものではないとのこと。
次に、現地は韓国からの観光客が多いため、現地の韓国のレンタカー会社がハングルで交番であることが分かるように看板を作った。そして、日本企業は交番をリノベーションした時にしか関わっておらず、今現在、看板は外されているとのことです。
記事で交番は日本の寄付で建設したとされていますが、報告ではグアム政府が建てたことになっていますし、ハングル表記を掲げたのも在米韓国人ではなく現地の韓国のレンタカー会社とされている。この外務省の情報によれば、報道の内容は事実とは異なります。