先日行った京都は山科の毘沙門堂。境内の紅葉はもう色づいていた。

 その帰り。

 少し早く着いた京都駅。東京に向けて出発するのぞみの最後尾が目の前を通り過ぎる。ホームの逆側に目をやると、すでに次のこだまが入ってきている・・・(ありえねぎしっ)。

線路と放送の相似性

 整然と運行される弾丸トレイン。出発するこだまを見ながら、テレビも番組が整然と運行されるという点で鉄道のシステムと似てるなぁと思っていた。

 映像分野でテレビが主役の日本は、移動や輸送分野では鉄道が主役である。輸送人員で比べると、鉄道はクルマより14倍も多い。

 それに比べて、アメリカはクルマのほうが鉄道より114倍も多く、映像分野ではテレビ局は映画会社の傘下にある。

 線路やテレビから連想される“管理される”日本と、フリーウェイとハリウッドという自由な国アメリカ。なんとなく、面白そうな対比である。

 昔、アメリカのマーケティングの授業で、アメリカの鉄道会社は線路にこだわったので、モータリゼーションに乗り遅れ衰退した、と習った。

 モノの輸送革命は、モータリゼーションとフリーウェイが引き起こした。自律的に移動できるクルマとフリーウェイは、駅や時刻表から消費者を解放した。

 では、デジタリゼーションとインターネットは映像を含めたデータの輸送革命を起こしているだろうか。