ギャラクシーラウンドは、ディスプレイが横方向に湾曲している形状で、平らな机の上などに置いて左右に傾けると、その動きを検知し画面表示を切り替える。音楽の再生中であれば、端末の左側を押すと前の曲へ、端末の右側を押すと次の曲へ移動する。
一方のLGのGフレックスのサイズは6インチと、ギャラクシーラウンドよりも若干大きい。中央がへこんでいる点は同じだが、縦方向に湾曲している点が異なる。ちょうど本体上部のスピーカー部分を耳にあてると、下部のマイク部分がより口元に近づくというわけだ。LGの説明によると、これは平面デザインの端末に比べ握りやすく、音声も向上しているという。
消費者のメリットとは?
しかし、ここで疑問が1つ浮かぶ。果たして我々にはこうしたスマートフォンが必要なのだろうか、という疑問だ。これについて、米フォーブスの記事は、「それほど現実離れしたデザインでもない」と伝えている。むしろ、電話をする際の使い勝手の良さや、壊れにくさ、より小さな本体に大きな画面を搭載できる点、さらに、横からののぞき見防止といった点でメリットがあるとしている。
同誌によると、多くの新技術は当初ニーズがないものと思われる。だが、それは、たいていの場合、消費者が技術革新のメリットに気づいていないからなのだという。「こうした新技術は一度定着すると、なぜ今までそれなしでやってこられたのか不思議に思うもの。なぜそれが必要になるのかと考えたこと自体も忘れてしまうものだ」と、同誌は指摘している。
確かに、今あるスマートフォンが登場する前、我々はスマートフォンのような端末の必要性を感じていなかった。それと同じということなのだろうか。ただ、曲面ディスプレイについては、フォーブスが列挙したようなメリットだけでは消費者へのアピールは力不足。そう考えるのは筆者だけではないだろう。
