10月6日に放送された『中山泰秀のやすトラダムス』(Kiss FM KOBEで毎週日曜24:00-25:00放送)では、消費税増税や法人税率の引き下げ、軽減税率の導入について解説したほか、外国人労働者・移民の受け入れ問題などを取り上げた。

アベノミクスで日経平均株価は民主党政権時より大きく回復している

中山 安倍(晋三)首相は1日、消費税率を2014年4月に現行の5%から8%に引き上げることを正式に表明しました。また、増税に伴う景気腰折れを回避するため、12月下旬をめどに5兆円規模の経済対策をまとめる方針も明らかにされました。

 この報道を受けて「なぜ今増税するのか」という声も多く聞かれます。確かに、増税は我々の生活を直撃し、特に低所得者層や被災地で厳しい生活を送る被災者の方々にとっては大きな負担増となります。

 しかし今、アベノミクスで日本の景気が回復基調にあるのもまた事実です。それは6年前からの日経平均株価の推移を見ても明らかでしょう。

 第1次安倍内閣時代の2007年に株価は18000円前後で推移していましたが、民主党政権になってからは大きく下落し、一時は8600円台まで落ち込みました。すなわち、前民主党政権の3年3カ月間で約半分になってしまった。

 それが、安倍首相が失敗の経験から再チャレンジを掲げて2度目の首相に返り咲き、政権交代後4カ月足らずで14000円台にまで回復したのです。鴨長明の言葉に「景気とは空気の景色だ」というものがありますが、今はアベノミクスの勢いに水を差すことなく、GDP(国内総生産)を含めた日本の国力を上げていくことが大事ではないでしょうか。

 2020年夏季五輪の東京開催も決定し、景気浮揚への期待からアベノミクスに「第4の矢」が加わったとも言われますから、東京だけでなく日本全体が一丸となって経済を盛り上げていくべきだと思います。

主要国と比べて高い法人税は安倍首相の狙い通り下げてはどうか

 消費税増税をめぐっては「無駄の削減も十分とは言えない」との指摘もあります。日本はいわゆる「中負担・中福祉」と言われますが、自分の収めた税金がどう使われているかを知ることはとても重要ですし、政治家も納税者が納得できるかたちで使途を示すべきです。