1. 22大綱の見直し

 政府は本年1月の閣議で、現防衛大綱(22大綱)の見直しと中期防衛力整備計画の廃止を決める一方、年内に新たな大綱を作成する方針を決定した。

 政府のこの決定の真意はなお不明で、「防衛省の担当者達たちも現大綱のどの部分を見直すべきか迷っている」とも聞くが、筆者の考える現大綱の問題点とは、次の2点である。

 第1点は、近年、世界各国が軍事費を伸ばしてきた中で、日本だけが防衛費を減少させてきたことが、世界と日本の秩序(平和)維持を極めて不安定にしており、今や「選択と集中」策程度ではどうにもならぬ状況に陥っているということである。

 第2点は、その「選択と集中」を可能にするはずであった「動的防衛力」という言葉そのものが国民一般に全く理解されていない、という現状である。

 以下、この2点について述べる。