バンクーバー新報 2013年1月1日第01号
快適な老後の暮らしを考える ケア付き住宅 『日系ホーム』10年目の展望
カナダに住む日系人にとって、故郷から離れたカナダで将来について考えるとき、老後の生活に不安を感じる人も多いのではないだろうか。
まだまだ先の話と思っていても、人はいつか年を取る。
1970年代に20代、30代の年齢で日本から移住した新移住者たちが老後の生活について考え始める今、ケア付き住宅『日系ホーム』を訪ね、『日系ホーム』と『新さくら荘』を運営する非営利団体、日系シニアズ・ヘルスケア住宅協会会長のルース・コールズ氏に話を聞いた。
ケアのある生活
日系センターに隣接する2つの高齢者向け住宅施設。日系社会で高齢者介護が問題になり始めた1980年初め、日系シニアが快適に暮らせるケア付き施設を作ろうという動きが始まり1986年に日系シニアズ・ヘルスケア住宅協会が発足。
1998年にシニアの集合住宅『新さくら荘』、02年にケア付きシニア住宅『日系ホーム』が完成し、同協会がその運営に当たっている。
多くの高齢者はかなりの後年にあってもある程度の自立性を維持しながら、やがてあるレベルのサポートが必要となる。日系ホームでは訓練を受けた資格のあるスタッフが個人的なサポートとケアを24時間提供しているが特徴だ。
日系ホームおよび新さくら荘への入居に関する問い合わせは電話:(604) 777-5000 begin_of_the_skype_highlighting (604) 777-5000 無料 end_of_the_skype_highlightingまで
日本語や和食のある環境
今回訪ねたのはBC州初のケア付きシニア住宅としてオープンし、今年10年目を迎えた『日系ホーム』。現在でも施設運営者や建築関係者など、国内のみならず、日本からも見学団体が訪れるという。
同協会会長のルース・コールズ氏はマウント・セント・ジョセフ病院で長い間ソーシャルワーカーとして働いてきたことから、言葉や食事、日本語を話すスタッフがいないなど、日系シニアが抱える問題を実際に見て来たひとりだ。