週刊NY生活 2012年10月13日415号
タイムズスクエアの7番街と西47丁目付近にある広告スペースに、従軍慰安婦問題で日本政府の謝罪を求める意見広告が設置されていることが10月4日に分かった。
日本政府に謝罪求める
韓国系とみられる団体「フォー・ザ・ネクスト・ジェネレーション」が掲載した「DO YOU REMEMBER?(覚えているか)」と題した広告は、1971年にドイツのブラント首相がナチス時代のユダヤ人虐殺に対する謝罪の意を表すためにポーランドの戦争犠牲者の記念碑前でひざまずき献花した写真を背景に使用しながら、第二次世界大戦中の慰安婦問題に対して日本政府の十分な謝罪と補償がされていないと非難したもの。
同団体は今年5月29日付ニューヨークタイムズ紙にも同広告を掲載するなど、ニューヨークから世界へ向けた情報発信に影響力を持つ媒体を通じて日本への抗議活動を強めている。
この件について在NY日本国総領事館の川村泰久首席領事は「広告が掲示された4日、当館より本件広告を掲示した会社に対して直ちに申し入れを行うとともに、わが国政府の立場について説明した」と述べている。
付近を通行していたババウレン・サペンジャさん(30)は「日韓両国の第三者として言えることは、2年前に訪日したときや昨年の震災時でも、日本人の民度の高さが素晴らしかったこと。歴史上の事実を知る上では複雑な問題があると感じる」と語った。
これまでにもタイムズスクエアでは同様のポスターが路上に貼られる行為などは確認されたが、管理会社が所有する大型看板に慰安婦問題の意見広告が設置されたのは初めて。
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