南国新聞 2012年8月30日号
駐車場で強盗事件が多発しているのを受け、各ショッピングモールが、警察の呼びかけに応じて、セキュリティ態勢の改善に積極的につとめている。
中でも、各モールが力を入れているのは、ガードマンを補助警官(auxiliary police)にするための訓練コースに参加させることだ。
補助警官は一般のガードマンとは異なり、勤務中に限り、警官と同じネイビーブルーの制服を着用し、拳銃携帯が許可され、逮捕権も付与される。ただし、取り調べの権限は与えられない。
マレーシア・ショッピング&高層ビル管理協会(Malaysian Association for Shopping and Highrise Complex Management)のH・C・チャン会長によると、これまでは、補助警官になるための訓練をガードマンに受けさせるモールは4つしかなかったが、今では2倍以上に増えているという。その中にはパビリオンKL、スリアKLCC、トロピカーナシティモール、サンウエイピラミッドが含まれている。
チャン会長が最高経営責任者(CEO)を務めているサンウエイピラミッドでは、ガードマンを50人雇用しているが、補助警官候補として新たに50人を雇う予定だという。
同会長は「ガードマンが補助警官になるには警察が主催する8週間の訓練コースに参加しなければならない。1人あたり費用が500リンギかかるが、犯罪を未然に防ぎ、安全が守られ、集客数が伸びるなら、仕方がないコスト負担だと思う。ほかのモールも同じ考えだろう」と語り、「警備員の質の向上のほか、駐車場の照明を明るくし、エレベーターや階段など犯罪が発生しやすい場所はできるだけガラス張りにするなどの対策も必要だ」と指摘した。
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