韓国の李明博大統領の竹島訪問や、香港活動家による尖閣諸島上陸により、日韓、日中間の緊張が高まっている。今回の『中山泰秀のやすトラダムス』(Kiss FM KOBEで毎週日曜24:00-25:00放送)では、中山氏が日韓の歴史問題や一連の領土問題をめぐる中韓の思惑などについて語った。

歴史問題では日本も韓国に追求すべきことがある

中山 JBpressで「朝日新聞が日韓関係を破壊した」という記事が掲載されています。筆者の池田信夫氏は、従軍慰安婦問題は朝日新聞の誤報が火をつけたものだと論評しています。

 かつて従軍看護婦、あるいは従軍記者というものは存在しました。しかし、「従軍」を冠した従軍慰安婦という言葉はなかったことが分かっています。というのは、以前自民党に所属していた元衆議院議員の中山(成彬)氏が、慰安婦問題や南京問題に関する小委員会を立ち上げたことがあったんです。

 当時国会議員だった私は、慰安婦問題の小委員長を仰せつかりました。そこで自民党の議員や有識者たちが集い、時間をかけて様々な調査や検証を行った記録からも、従軍慰安婦というものはなかった。

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韓国の李明博大統領は、8月15日の光復節(独立解放記念日)の式典では竹島に言及しなかった〔AFPBB News

 李大統領は実兄の李相得氏が金融機関から違法な金銭を受け取ったとの容疑で逮捕されるなど、韓国国内の世論では不人気です。また、12月に大統領選を控える中で、国内での支持率を高めなければならない。それが反日的な言動の理由でしょう。

 韓国が歴史問題について主張するなら、日本も韓国に追及すべき問題がある。それは1909年、朝鮮の独立運動家である安重根が、日本の初代内閣総理大臣・伊藤博文侯を暗殺した責任です。

 この問題に関して韓国は日本に一切の補償をしていません。何でそんな古い話を、と言われるかもしれませんが、歴史問題は歴史問題。国家としてはっきりさせるべきではないでしょうか。

 私が外務大臣政務官を務めていた時も、韓国側は必ず慰安婦問題を追及してきました。それに対し、外務省もハッキリと物を言いながら真面目に日韓外交を行ってきたわけです。ここで改めて伊藤博文暗殺の補償責任を外交のテーブルに載せるべきだと思います。

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 2010年9月に中国漁船衝突事件が起きた時、元海上保安官の一色正春氏が「sengoku38」というハンドルネームで衝突映像をユーチューブで公開し、逮捕される出来事がありました。その一色氏が、週刊朝日の記事で次のように語っています。

 「今後、中韓が相まって増長し、ロシアも行動を起こすかもしれません。中国とは経済的に上手くやっていきたいという人も多いでしょう。戦争だって当然避けたい。

 しかし日本は、どんなことをしても尖閣を守るという意思を示し、抑止力を働かせることが急務です。例えば、もし米軍の第7艦隊が尖閣沖に常駐すれば、中国は行動を起こせません・・・“無茶すれば大きな痛手を被る”と思わせることが抑止になるのです」