先頃、米ストラテジー・アナリティックスが世界のタブレット端末市場に関する調査結果を公表したが、別の調査会社、米IDCもこの4~6月期の統計をまとめ、8月2日に速報値として公表した。

 IDCも同様に、米アップルの「アイパッド(iPad)」の市場シェアが拡大したと報告しており、相変わらすこの市場で同社の支配が続いている状況が分かるが、こちらのリポートではほかのメーカーのデータもあって、興味深い。

上位4社のすべてが台数増

アップルとサムスン電子が冒頭陳述、米特許訴訟

アップルの「アイパッド」(右)とサムスン電子の「ギャラクシー」(左)〔AFPBB News

 それによると、4~6月期にアップルに次いで出荷台数が多かったのは韓国サムスン電子。

 同社の出荷台数は239万台と1年前の109万台から約2.2倍(117.6%増)に増え、伸び率はアップルの約1.8倍(84.3%増)を大きく上回った。またサムスンの市場シェアは9.6%と1割に近づいた。

 次いで出荷台数が多かったのは、米アマゾン・ドットコムで125万台。

 アマゾンの場合「キンドル・ファイア(Kindle Fire)」で市場に新規参入したのが昨年の10~12月期だったため1年前との比較はできないが、出荷台数が落ち込んだ今年1~3月期からは回復を見せており、シェアも5%に上昇した。

 4位の台湾アスーステック・コンピューター(ASUS)は85万台を出荷し、こちらも1年前の39万台から2倍強に増えた。ASUSもアップルに比べればまだ規模は小さい。

 しかし同社は米グーグルとの共同ブランドの端末「ネクサス(Nexus)7」を7月中旬に出荷しており、IDCはこの数値が反映される7~9月期の調査結果が注目されるとしている。