米ストラテジー・アナリティックスが25日に公表した世界のタブレット端末市場に関する調査によると、米アップルの「アイパッド(iPad)」の市場支配は依然として続いており、その勢いは一向にとどまるところを知らないようだ。
iPadは1700万台、Androidは730万台
同社がまとめた最新の調査では、今年4~6月期のアイパッドの出荷台数は1700万台となり、これは1年前から82%多い。
市場シェアも68%で、1年前の62%から拡大した。アイパッドのシェアは2010年7~9月期以来、最高水準に達したという。
これに対し、米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド(Android)」を採用するタブレット端末は、競合メーカー各社の合計で730万台。アンドロイドタブレットも1年前の440万台から65%増と、高い伸びを示しているものの、シェアは前年と同じ29%にとどまっている。
アンドロイドタブレットのメーカーには、米アマゾン・ドットコム、韓国サムスン電子のほか、台湾のエイサーやアスーステックなどあるが、ストラテジー・アナリティックスによると、これらはいずれもまだアップルの市場支配を揺るがすまでには至っていないという。
同社は、「見栄えのしないハードウエアデザイン、携帯電話通信対応モデルの少なさ、タブレットに特化したサービスの少なさが原因」と指摘している。
アイパッド、2年で4倍以上の規模に
アップルがアイパッドの初代機を発売したのは2010年の4月。アップルの資料によれば同年4~6月期の販売台数はわずか327万台で、その次の7~9月期でもまだ418万台といった程度だった。発売からわずか2年でアイパッドはその4倍以上を売り上げるまでに成長したということになる。
ただ、ここ最近はアップルの独占を許すまいと、ライバル各社が自社ブランド製品の展開を進めており、今後、市場勢力図に何らかの変化が起きそうだ。例えばグーグルが先頃「ネクサス(Nexus)7」を発売しており、その廉価モデルは既に初回出荷分を売り切ったと報告されている。