自民党の大阪府議会議員・宗清皇一氏をゲストに迎えた今回の『中山泰秀のやすトラダムス』(Kiss FM KOBEで毎週日曜24:00-25:00放送)。橋下徹・大阪市長が掲げた大阪都構想や区長公募制、大阪維新の会の国政進出などについて宗清氏が語った内容をお伝えする。
橋下市長の方針に従っているだけの松井府政
中山 橋下(徹)大阪市長が、府知事から市長に転身して約半年が経ちました。現在の大阪府議会の状況について教えてください。
宗清 橋下府政を松井(一郎)府知事が継ぎ、橋下府知事時代のように議会の議論が紛糾することはなくなりました。ただ、府議会は大阪維新の会が過半数を占めているため、松井府知事や大阪維新の会がやりたいようにやるという状況には変わりありません。
中山 松井府知事を一言で言うとどんな方なのですか。
宗清 橋下市長と比べると地味なイメージがありますが、府議会議員を長く務められた経験から府政のことはよくご存じだと思います。ただ、自分の意志でやっているようには我々からは見えにくい。橋下市長の方針に従って物事を進めているように見えるんですね。
府知事というのは市長の下請けではないので、大阪府民全体のことを考え、自分の頭を使って行動してほしいと思います。
府議会で全く議論されていない大阪都構想
中山 橋下市長は府知事時代に大阪都構想を掲げましたが、最近はメディアや本人からもこの言葉を聞かなくなりました。議会ではどうなっているのですか。
宗清 今、議会で議論されることは全くありません。そもそも、大阪都構想のことが明確に書かれた紙を見たことがないんですよ。おそらく、世間の方も「大阪府や大阪市を解体して新しいものをつくる」という程度にしか理解していないのではないでしょうか。
中山 つまり、大阪都構想という言葉に内実が伴っていないと。
宗清 そうです。橋下市長は、大阪府知事・市長ダブル選挙で「大阪都構想をやる」と主張して“大阪を変えるのか、変えないのか”という選択を有権者に迫った。そして、変えるという方向に民意が集まったわけですが、府や市を解体してどうなるのかは半年が経つ今も示されていません。何のために大阪都構想をするのかが見えてこないのです。