2012年2月6日、私はデスクに座り、パソコンでメールを見ていた。フェイスブックはいつもオンライン状態にしているが、そこに知人からメッセージが入った。

 「橋元さんの会社って、セブに拠点ありましたよね? 大きな地震が来たようです」

電話回線はすぐにパンク、どうやって連絡を取るか

 私が経営するサイバーテックはフィリピン・セブ島に拠点を構えている。そこには日本人社員2名とフィリピン人社員が25名ほど働いている。

 海外の発展途上国は、ほとんどの建物が大きな地震を想定して造られていない。そのため、いとも簡単に崩れてしまう可能性があり、地震の話はとても心配だ。

 すぐにグーグルで検索すると、「フィリピン・セブ島でマグニチュード6.8の地震が発生」という記事を見つけた。

 まず、会社として素早く安否確認を行う必要がある。その手段だが、フィリピン人は海外出稼ぎが多いので、国内や海外で何かあると、国際電話の回線がすぐパンクする。過去に台湾で地震が発生した時も電話は全くつながらなかったので、「インターネットを使って安否を確認するのが一番早い!」と直観的に感じた。

 では、ネット経由でセブの現地日本人スタッフにどうやって連絡を取るか。フェイスブックはあくまでも個人としてやっているので、つながっていない(「友達」になっていない)。ツイッターは相互にフォローし合っているが、お恥ずかしながら私自身あまりツイッターで情報発信をしておらず、このところアクティブでないので、向こうが気が付かないかもしれない。

 スカイプ(インターネット上の無料電話サービス)は電話をする時にしか使っていないので、普段は立ち上げていない。しかし、セブ側では業務上頻繁に使っている。もしやと思い立ち上げてみた。

 すると、すぐに日本人スタッフ2名のうち1名がオンラインになっていることが分かった。メッセージを送るとすぐに返事が返ってきた。これで一安心だ。

フェイスブックで報告とお礼

 セブから返ってきたメッセージをつなぎ合わせると、以下のような状況だった。