夫婦音曲漫才コンビ「おしどり」のマコリーヌ(衣笠雅子)氏と、ケンパル(吉岡賢治)氏をスタジオゲストに迎えた今回の『中山泰秀のやすトラダムス』(Kiss FM KOBEで毎週日曜24:00-25:00放送)。
前回に引き続き電話ゲストとして出演した福島1区の前衆議院議員・亀岡よしたみ氏とともに、政府、東電、メディアが明らかにしない被災地や原発の実情を、復興の現場で活躍するそれぞれの立場から鋭く指摘した。
メディアが震災や原発の正しい情報を伝えていないという恐怖
中山 「おしどり」のお2人は東京電力の記者会見に100回以上出席しているほか、マコさんは自由報道協会の理事も務められています。活動のきっかけは何ですか?
マコ 私は17年前に阪神・淡路大震災を経験し、昨年大阪から東京に引っ越してきたばかりの時に東日本大震災に遭いました。
余震も放射線も怖かったけれど、一番恐怖を感じたのはテレビや新聞の情報が信じられなくなったことです。自分で真実を知りたいという思いから、記者会見に出席したり被災地に通うようになりました。
鳥取大学医学部生命科学科を中退して芸人になった私は、医学部で学んだ内容をある程度覚えていて、ヨウ素による内部被曝が怖いという知識があったんです。
地震の夜は近くの小学校に避難していたのですが、福島第一原発の電源喪失を知って、何かあったら風向きによっては東京も危険だと思い、その学校の校長先生に「安定ヨウ素剤は備蓄していますか?」と聞いたら、「何のことですか?」という反応でした。それでコンビニでとろろ昆布を買ってきて、そこにいた子どもたちに「1日50g食べて」と言いながら配ったのを覚えています。
東電が2日遅れで発表した福島第一原発の作業員の死
中山 政府や東電はマスコミに対して正しい情報を出していると思いますか?
マコ 思いませんね。後から出てくる情報も多いし、情報の出し方にも疑問を感じます。ただ、それを追及する側がいないのもおかしいですよ。
昨年、福島第一原発では3人の作業員が倒れて亡くなりましたが、東電によると「ご遺族の意向」という理由で火葬されるまでほとんど情報が外部に出されませんでした。