マット安川 民主党を離れ、無所属となっても信念を貫く松木けんこうさんを迎え、民主党や野田政権が抱える問題や、公判中の小沢一郎さんのことについてお聞きしました。

民主党は言ったことに責任を持て。このままではウソつきだ

「マット安川のずばり勝負」ゲスト:松木けんこう/前田せいめい撮影松木 けんこう(まつき・けんこう)氏
衆議院議員。大学入学と同時に衆議院秘書となる。北海道通信社取締役副社長、苗穂保育園理事などを経て、2003年の衆議院選挙で初当選。現在3期目。2011年6月、菅内閣不信任決議案に賛成票を投じたことにより民主党から除籍。(撮影:前田せいめい、以下同)

松木 今朝(12月16日)の読売新聞1面の小沢(一郎・民主党元代表)さんの記事で、検事が、石川(知裕・衆院議員)さんが言っていないことを書いていたことが白日の下にさらされました。たまたま石川君がテープを持って録っていたから分かったことで、テープがなかったら検察の話が全部信用されるという大問題です。

 だから我々は、政権交代前の参議院で多数を占めた時に、可視化法案を出したんです。要するにあまりにも冤罪が多いので、捜査段階など取り調べのどこかの時点でしっかり録音、録画などの証拠を取っておくべきだという法案です。

 参議院では2回も可決されたんですが、当時は衆議院が民主党が多数ではなかったので、最後には否決されました。それでいよいよ政権を取ったら可視化法案はやらないという。それが民主党です。もう私は意味が分からないですね。

 政治家にとって大切なことは、信念を持ってやるということです。2年数カ月前に、民主党は何と言ったか。子育て支援でもっと子どもを持ってもらおう、農業者への戸別所得補償で40%しかない食料自給率をもっと高めよう、高速道路の無償化で流通コストを安くして経済を活性化させよう。いろんなことを掲げました。

 それが100%正しいかどうかは神様しか分かりません。というのは、すぐに結果が出るものとそうじゃないものがありますから。だから微調整はあっても仕方ないと思うけれども、右45度の話をしたのに、急に左45度になっちゃったというのでは、これはウソつきです。

 どうしても実情が違ってきたという時には、国民にちゃんと説明すればいいし、新しい考えを出して衆議院を解散するとか、そういうことを考えればいいんです。言ったことはしっかり信念を持ってやるということが大切なんです。

菅前総理の負の遺産を引き継いでしまった野田政権

 野田(佳彦)政権はどんどん状況が厳しくなってきています。前政権の負の遺産にやられているとしか思えません。