バンクーバー新報 2011年12月1日発売 第49号より

 バンクーバーの元市長4人が、ブリティッシュ・コロンビア州のマリファナ禁止法を変更するよう要望書を提出した。

 ラリー・キャンベル、マイク・ハーコート、サム・サリバン、フィリップ・オーウェンの4人は、23日、BC州の市町村議員、州議員、国会議員宛てに、連名で法律を変更するよう公開書簡を送った。

 4人の元市長はストップ・ザ・バイオンレンスBC連盟を支援している。書簡は同連盟から送られたもの。内容は、マリファナ禁止法が組織犯罪を増加させる原因となっている、政治家は現状をこれ以上放置してはならない、大麻が原因となる社会的、犯罪的傷口を広げないためにもマリファナ政策に代替案が必要だと訴えている。

 代替案は、マリファナの合法化、もしくは法令化を実現し、課税対象にするというもの。BC州では違法なマリファナ取引が原因の組織犯罪があとを絶たない。

 元市長でBC州首相も務めたハーコート氏は、「BC州民」は、(マリファナ)禁止法がもう全く機能しておらず、新しい政策は広く州民の支持を得る可能性が高いと分かっている」と語った。

 バンクーバー現市長のグレゴール・ロバートソン市長も、4人の提案に賛成している。

 「組織犯罪がマリファナ取引によって潤っているのを我々も知っている。BC州では(マリファナが)巨大産業となっているのは事実」と語り、こうした流れを変える時期に来ていると賛成の意を表明している。

 一方、グレイカップ観戦のためバンクーバーを訪問していたスティーブン・ハーパー首相は25日、記者の取材に応じ、連邦政府としては認められないとの反対の立場を強調した。

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