鳩山内閣が発足してから、半年が経過した。政権交代を国民に実感させるものとして鳩山内閣が重視してきた2010年度予算は、戦後5番目の早さで年度内成立を果たした。しかし、内閣支持率に明確な下げ止まりの兆しはまだなく、支持率が30%前後にとどまる調査結果が最近はいくつか出てきている。また、プロがまず見ると言われる不支持率は右肩上がりで、50%を超えている調査が増えてきた。ここでは、鳩山内閣の支持率・不支持率推移を過去の2つの内閣のケースと比較してみたい。取り上げるのは、橋本内閣と小泉内閣で、時系列データには時事通信のものを使用する。直近10年3月調査で、鳩山内閣は支持率30.9%、不支持率48.5%である。
図表3つを比較して気がつく点を挙げてみよう。
まず、橋本内閣は、不支持率が50%を超えたのは政権末期になってからであった。不良債権問題を背景とした金融危機による景気の急速な悪化が背景にあった。
次に、小泉内閣は、発足してから1年ほど経過した2002年5月に、支持率が30%台に低下した。しかしその後は支持率がある程度リバウンド。不支持率との間に大きな差はなく、支持率と不支持率が逆転する月もあった。ただし、ここで見逃すことができないのは、不支持率が50%を超えて上昇することが、時事通信の調査によれば、小泉内閣は一度もなかったということである(2002年6月の45.2%が不支持率の最高である)。