人気漫画「ドカベン」の主人公、山田太郎のモデルである前衆議院議員・亀岡よしたみ氏をスタジオゲストに迎えた今回の『中山泰秀のやすトラダムス』(Kiss FM KOBEで毎週日曜24:00-25:00放送)。
福島1区(福島市、相馬市、南相馬市、伊達市、伊達郡、相馬郡)が地元の亀岡氏が、メディアが伝えない被災地の現状や復興のあり方などについて語ったトーク内容をお伝えする。
新聞やテレビで報道されない被災地の今
中山 亀岡さんの地元、福島県の現状について教えてください。
亀岡 新聞やテレビでは、順調に除染が進んでいるような報道が伝えられていますが、実際には全く進んでおらず、多くの反発の声が上がっています。特に福島県民が怒りを露にしたのは、菅(直人)前総理の取った行動に対してです。
東京電力福島第一原子力発電所で爆発事故が発生した後、菅氏は「絶対に福島県の人々を助ける。そして復興に命懸けで取り組む」と約束しました。しかし総理退陣後、彼は何をしたか? まるで政治家でなくなったかのように「お遍路回り」に出かけてしまいました。
総理を辞めても国会議員である以上、責務は果たすべきでしょう。また震災以降、視察と称して多くの政治家が被災地を訪れていますが、正直言って誰にも来てほしくないのが被災地の方々の本音です。何回話し合っても、何一つ答えを出してくれない・・・。福島県民は今、強い政治不信に陥っています。
中山 避難所から仮設住宅に移住した被災者の生活に今、問題が浮上しているそうですね。
亀岡 今まで毎日農作業をしていた方々が3カ月以上も仮設住宅に閉じ込められ、精神的に病み始めています。また、1間しかない部屋が結露で水浸しになったり、近隣の生活音や屋根に当たる雨音に悩まされたりと、ノイローゼになる方も少なくありません。
何とか改善してほしいと、国が派遣する被災者生活支援チームに話をしたところ、返ってきたのは「仮設住民にこれ以上贅沢はさせない」という答えでした。自宅があるにもかかわらず、放射線被害で仮設住宅へ入居させられているというのに、これほどひどい生活を強いられるのは絶対におかしい。テレビで報じている内容と逆のことが行われている現実を、多くの方に知ってほしいと思います。