7日の東京市場は、ユーロが振幅した。早朝のオセアニア市場ではユーロドルが1.37台後半から1.38台に値を飛ばして始まった。週末のギリシャ首相と野党党首、大統領を交えた協議で、ギリシャ連立政府樹立で基本合意との報道が流れている。ひとまず、ギリシャ国民投票発言に端を発した不安感は収束に向かっているとの安心感から始まった。しかし、その後は上値が限定された。ユーロ圏財務相会合で支援策の具体的な合意にこぎつけることができるのか、さらに先週売られたイタリア債の動向を見極めたいとのムードもある。ユーロドルは1.37台半ばまで反落する場面もあった。午後にかけては1.37台後半と、先週末の水準に戻しており、明確な方向性に欠ける動きとなっている。ユーロ円も一時108円台乗せも107円台半ばへと落ち着いた。一方、ユーロスイスは1.22近辺から一時1.23台乗せまで急伸した。週末にヒルデブランド・スイス中銀総裁がスイスフランの上限を一段と引き上げる可能性を示唆したことから、スイスフラン売りが強まった。
豪ドルは上値が限定されている。豪ドル円は早朝に81.50レベルを試したが、上値は重く81円割れへと反落した。週明けの株式市場が軟調なことや、10月の豪求人広告が前月比0.7%減と振るわなかったことが重石となっていた。ドル円は78円手前に膠着している。一部報道によると、31日の介入の後も、78円割れ水準で日銀が買い支えているとの観測がでていた。きょうは、先週末にG20、米雇用統計などのイベントを通過、シンガポール市場が休場となっていることも積極的な取引を手控えさせているようだ。日経平均は小幅安での推移。
(Klugシニアアナリスト 松木秀明)