14日のロンドン市場でドル円はじり高、ユーロドルは上下神経質な展開となった。取引時間中に特段の材料はなく、週末前のポジション調整が主体となったようだ。ドル円は東京時間に76.90台を中心に推移していたが77円台前半に小幅上昇。ユーロドルは買いが先行後、上下を繰り返し、じりじり値を落としている。一時1.3820台と昨日の高値に並んだが、1.37台後半に下落している。この後、ベルルスコーニ伊首相の信認投票が予定されているが、不透明感からユーロドルの上値は重くなっているという。欧州株は堅調に推移しているが一時前日比マイナスに転じる場面もあった。
昨日、格付け会社S&Pはスペイン債を一段階格下げしたことでスペイン債の利回りは上昇(価格は下落)していたが、ECBがイタリア債とスペイン債を購入したようで、ともに利回りは一時低下した。しかし、利回りの低下は一時的に留まり、その後再び上昇している。
本日はこの後、米経済指標やG20財務相・中央銀行総裁会議が控えており、取引を手控える向きが多かったもよう。南ア財務相は地元紙で、会議の主要議題は欧州危機だが、準備通貨としてのドルに関する問題も議論になる見込みだと述べた。2日間に渡る会議だが、要人発言は所々で出てくると予想され注意したい。
Klugアナリスト 鈴木信秀