神戸のFM局、Kiss FM KOBE で毎週日曜日の24時から放送している“中山泰秀の「やすトラダムス」”は、前衆議院議員の中山泰秀氏がナビゲーターを務める異色のラジオ番組。

 国内外のタイムリーな政治経済・時事問題を独自の視点で解説する「やすトラダムス」とJBpressは、10月からコラボレーションを開始。番組内でJBpressの記事を紹介する一方、JBpressでは番組内容をダイジェストでお伝えする。

 今回は野田政権への疑問と提言を中心に、電話ゲストの小池百合子氏とのトークを交えてお伝えする。

国民に増税を求める前に、政党交付金を見直すべし

 週末に「朝霞宿舎、建設凍結へ=首相、視察後に最終決断」というニュースが流れました。埼玉県朝霞市の国家公務員宿舎建設をめぐるこの問題、様々な批判の声が上がっているようです。

中山 泰秀(なかやま・やすひで)氏
前衆議院議員(自由民主党所属)。1970年大阪市北区生まれ。電通勤務を経て政治の道へ入る。2003年衆議院総選挙で初当選、2007~2008年8月まで外務大臣政務官を務める。高校時代に3年間フランス留学を経験。父は元衆議院議員の中山正暉氏。(撮影:前田せいめい)

 それもそのはず、民主党は行政刷新会議の事業仕分けで一度凍結したにもかかわらず、野田(佳彦)総理が財務相だった昨年末に一転してGOサインを出し、総理就任と同時に着工へ踏み切ったのです。

 しかもその予算は、杉並区方南町に着工予定の宿舎と合わせて総額134億円と、莫大な税金が公務員に振り分けられることになる。東日本大震災で多くの方が苦しむ中、国民に増税を求めながら公務員の宿舎を建設するなど、お金の使い方が間違っている。

 ただ私が思うに、公務員宿舎建設を中止するのならば、もう1つ止めるべきものがあります。それは今回、時同じくして公表された政党交付金です。

 総務省によると、2010年分の政党交付金は共産党を除く9党に交付され、総額は319億4200万円にも上るとのこと。政治家が楽をしていても、黙っていても当選した人数に応じて配布をされる国民の税金である政党交付金こそ、撤廃すべきではないでしょうか。

 さらに問題なのは、政党立ち上げ時に交付される多額の政党交付金を、解党時に国庫に返納する義務がない点。つまり解党後、政治家が簡単にお金を持ち逃げできてしまうわけです。

 政治家は、自分たちの都合だけではなく、国民の税金をどう有効に使うかという観点から、入口と出口を整える法律を整えてやっていくべきだと思います。

日本の領海・領土侵犯に毅然とした態度を示す好機

 続いて、海外の話題をご紹介します。ドイツ・ハンブルクにある国際海洋法裁判所は1日、日本人初の所長に柳井俊二氏が選出されたと発表しました。このニュースは、日本にとって非常に大きなチャンスと言えます。