アブダビの南部に位置するアルダフラ太陽光発電所。単一の発電所としては世界最大級の太陽光発電所で、「一帯一路」共同建設構想のグリーンエネルギー分野における重要なプロジェクトでもある(写真:新華社/共同通信イメージズ)
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[ロンドン発]中国の習近平国家主席のインフラ経済圏構想「一帯一路」の投資と建設契約の合計額が昨年、前年比で4分の3増え、過去最高の2135億ドルに達したことがオーストラリア・グリフィス大学のクリストフ・ネドピル・ワン教授の最新報告書『一帯一路投資レポート 2025』で分かった。

逆風だからこそ投資と建設契約のさらなる拡大を予想

コロナ危機で落ち込んでいた一帯一路は息を吹き返した(ワン教授の報告書より)

 ワン教授は「昨年、一帯一路の対象国への中国の金融と投資は大幅に加速した。新年は米国主導の貿易制限措置による世界経済の逆風にもかかわらず、むしろ逆風だからこそ、一帯一路投資と建設契約のさらなる拡大が予想される」という。

「世界貿易の変動性と不確実性は中国企業のサプライチェーンの回復力強化と新規市場開拓への投資を促す。米国が強い影響力を持つ世界銀行、アジア開発銀行など国際金融機関の動向が不透明であるため中国にとってリスクもある」と分析する。

 なりふりかまわぬ“資源帝国主義”に突き進むドナルド・トランプ米大統領の軍事介入や恫喝、懲罰的関税は逆に中国の危機感を煽り、下火になっていた一帯一路を強烈に後押しした。しかし、その反動で今年のメガディールは昨年の爆発的レベルには及ばない可能性がある。