2025年12月4日、GPファイナル、男子シングル、ショートプログラムのキスアンドクライで喜ぶ鍵山優真(右) 写真/西村尚己/アフロスポーツ
(松原孝臣:ライター)
五輪代表が有力な鍵山、佐藤
女子に引き続き、今回は男子シングルについて。
出場枠は3で、選考基準は同じである。
●1枠目 全日本選手権優勝者
●2枠目
*全日本選手権2、3位
*グランプリファイナル上位2名
*国際スケート連盟(ISU)シーズンベスト上位3名
●3枠目
*上記の「2」に該当しながら漏れた選手
*ISUワールドスタンディング上位3名
*日本スケート連盟独自の国際競技会ポイント上位3名
*派遣国際大会または指定国内大会の2試合平均得点上位3名
全日本選手権で優勝すれば自動的にオリンピック代表に内定する。それ以外は選考基準に合致するかがポイントとなる(ただし年齢制限でオリンピック出場資格のないジュニアの選手が優勝した場合は、3人の代表選考は2枠目以降の基準で選考される)。
全日本選手権を除き、それぞれに選手をあてはめるとこのようになる。
●2枠目
*グランプリファイナル上位2名
①鍵山優真、②佐藤駿
*国際スケート連盟(ISU)シーズンベスト上位3名
①鍵山、②佐藤、③三浦佳生
●3枠目
*ISUワールドスタンディング上位3名
①鍵山、②佐藤、③三浦
*日本スケート連盟独自の国際競技会ポイント上位3名
①鍵山、②佐藤、③友野一希
*派遣国際大会または指定国内大会の2試合平均得点上位3名
①鍵山、②佐藤、③友野
今シーズン、男子は鍵山と佐藤がグランプリシリーズ~グランプリファイナルと、他の日本勢を圧する活躍をみせてきた。それは各項目にも反映されている。
それだけに、この2人は、全日本選手権の成績にかかわらず、五輪代表が有力だと言える。
では3人目の代表はどうなるのか。ここは女子と異なってくる。
女子の場合、中井、坂本に次ぐ位置にいるのは千葉百音だ。千葉はグランプリファイナルこそ6位に終わったが、グランプリシリーズ2戦ともに優勝するなど、中井、坂本以外の日本選手より抜き出た位置にいる。代表入りが堅いとまでは言わないが、全日本選手権を前に相当のアドバンテージを持っていると言っておかしくはない。
男子の場合、千葉のような位置にいる選手はいない。より混戦な状態にある。そうなると、全日本選手権の成績が、女子よりは影響を及ぼすと考えられる。
その上で、代表入りに近い選手としてまず名前があがるのは、項目に名前のある三浦と友野だ。
