米ワシントンDCで開かれた米サウジ投資フォーラムでドナルド・トランプ大統領と会話するNVIDIAのジェンスン・フアンCEO(11月19日、写真:ロイター/アフロ)
米半導体大手エヌビディア(NVIDIA)の2026会計年度第3四半期(2025年8~10月期)決算は、売上高が前年同期比62%増の570億600万ドル(約8兆9500億円)だった。
四半期として初めて500億ドルの大台を超え、10四半期連続で過去最高を更新した。
純利益は65%増の319億1000万ドル(約5兆100億円)で、前四半期に続き記録を塗り替えた。
市場ではAIインフラ投資の収益性を危ぶむ「AIバブル論」が浮上していたが、市場予想を上回る好決算と次世代製品への旺盛な需要を示したことで、投資家の懸念をひとまず和らげる形となった。
AI向け半導体、全社売上の約9割を維持
2025年8~10月期における事業部門別の売上高を見ると、AI向け半導体を含むデータセンター部門は、前年同期比66%増の約512億ドルで、過去最高となった。同部門の全社売上高に占める比率は89.8%だった。
この比率は過去9四半期、80~90%の高い水準で推移しており、依然としてAI需要が同社の急成長を支えている構図が鮮明だ。
一方、かつての主力事業だったゲーム・AIパソコン部門の売上高は、前年同期比30%増の約43億ドル。全社売上高に占める比率は7.5%と1桁台が続いている。
自動運転技術など車載向け半導体やロボティクスの部門は、32%増の5億9200万ドルだった。