アマゾン、11四半期連続の増収増益 AI投資で最高益更新
アマゾンの2025年第3四半期(7~9月期)決算は、売上高が前年同期比13%増の1801億6900万ドル(約27兆7200億円)となり、前四半期に続き2桁増収を達成した。
純利益は、38%増の211億8700万ドル(約3兆2600億円)に達し、四半期ベースの最高益を3四半期ぶりに更新した。
これで11四半期連続の増収増益となった。売上高、純利益ともに市場予想を上回った。1株利益は1.95ドル(前年同期は1.43ドル)だった。
一方で、営業利益は一時費用の増加が響き、前年同期から横ばいの174億2200万ドルだった。
これには、有料会員サービス「Prime」の入退会手法を巡る米連邦取引委員会(FTC)との訴訟の和解費用25億ドルや、1万4000人の人員削減に伴う退職金関連費用18億ドルが含まれている。
営業利益が横ばいだったにもかかわらず、純利益が過去最高となった主な要因は、出資先のAI新興企業、米アンソロピックの評価益(約95億ドル)を計上したためだ。
主力の電子商取引(EC)事業に加え、クラウドと広告事業が堅調に推移し、AI分野への積極的な投資が業績を押し上げた形だ。
EC広告24%増、10四半期連続100億ドル超
事業別の売上高は、直営のネット通販が前年同期比10%増の674億700万ドル。外部出品者からの手数料収入や物流サービス収入は12%増の424億8600万ドルだった。
Prime会費などのサブスクリプション収入も11%増の125億7400万ドルと堅調だった。
傘下の「ホールフーズ・マーケット」や直営の「アマゾン・フレッシュ」などの実店舗事業は7%増の55億7800万ドルだった。
ECサイト内で展開するネット広告事業は急成長が続いている。広告事業の売上高は24%増の177億300万ドルで、10四半期連続で100億ドル超えを達成した。