「情報基盤センター」とは何か?

「滝谷」に変名前の「奥村弘」で検索してみると、富山大学広報誌「季刊トムズ・マガジン」2004年春季号に「総合情報基盤センター 講師」として、同人の名が確認できます。

 つまり、この人は2002年の春に大学院を出た後、2年後には富山大学の職位を得、そのまま23年間在籍していることになる。

 ここで「情報基盤センター」とはどういう組織か、情報系教官27年目の私として穏当なところを記しておきます。

 一つの大学の「情報基盤センター」とは、学内のコンピューター、ネットワーク全般を管理する部署になります。

 つまり、大学に関連するありとあらゆるコンピューターやネットワークに関連するインフラ、システム更新、トラブルシューティング、クレーム対応などの激務に追われるケースが少なくない。

 このあたりまでは、穏当に言えると思います。

 システム・アドミニストレーター、いわゆる「シスアド」業務と言えば早いかもしれない。これを天職にしているような人には、絶好の職場環境とも言えるでしょう。

 また様々な理由で、他に専門を持つ研究者が「基盤センター勤務」になると、研究歴が途絶する傾向があることも、実例をいくつも知っていますので付記しておきます。

 どういうことかと言えば、雑務、激務が多すぎて、自分の研究を進める時間がなくなるのです。

 その結果、結果が出ず、論文も出せず、コンピューター雑務係的な用務で1週間の大半が埋め尽くされてしまう場合も珍しくない。

 実際、若いポスドクなどから就職先について相談を受ける場合がありますが、情報基盤センター業務はそれに向いた人、トラブルシュートなどでも論文が書け、それでキャリアが続くような人には勧め、そうでない場合はお勧めしない職種と、少なくとも私に相談してくれる若い人には、はっきり伝えるようにしています。

 しかし「お勧め」する場合もあるんですね。