クリニャンクールの蚤の市を散策したあとで、あてもなく歩きながら、「クリニャンクールって、猫っぽい響きが好きだな。猫と出会えなかったのは残念だったけど」。そう思った瞬間、目の前に猫がいることに気がつきました。駐車場に置かれたベンチは猫の色とあわせるかのように塗装がハゲていました。

 モンマルトルの丘へと続く通りには人影がありません。そんな殺風景な朝でも、赤トラ猫が輝いていました。そこへ人がやってきてトルコ・レストランの中へ入ると、猫も追いかけていってしまいました。猫は、ネズミ番の夜勤明けでしょうか。これからごはんをもらうのだろうと思いました。

 市場の八百屋さん。ビアーデッド・コリーが振り向いてくれました。