ここで出会った猫たちは、みんな身だしなみが整っている感じで、自信のある顔をしていました。14世紀に建てられたスフォルツェスコ城は現在、美術館や博物館として一般に公開されています。猫たちは、貴重な絵画や彫刻、楽器などをネズミの被害から守ろうと強い意志を持っているようで、頼もしいなと思いました。

 公園を出てあてもなく歩いていると、絵画の画廊がいくつか目に入りました。そのとき通りかかった猫の歩いていく先に、庶民的な画廊がありました。

 画廊の奥は、アトリエになっていました。留守番の画学生が猫をモデルに筆をとっていたので、女学生の背中越しに猫を撮りたいと申し出ると、「猫を撮ってあげて」と自分は席を外してしまいました。すると猫も彼女のあとをついて、机から下りてしまいました。

 ここからは、ローマです。トッレ・アルジェンティーナ広場にある保護施設の猫たちのことは、以前に紹介しました。

ローマに住むクリクリ目のトラ猫、すこし緊張ぎみ?