カナダの公立中学校の学費はいくらかかる? 日本の私立中学を比較すると…… (写真はイメージ ©︎vgajic)

 新しい教育の選択肢として注目している人も多い親子留学。生きた英語を学べる、国際感覚を身につけられるなど、グローバル時代に役立つ教育が受けられる一方で、やはり気になるのは「お金」。円安の今、果たして学費はどのくらいかかるのだろう?

 WEBメディア「シンクロナス」のコンテンツ『母子ふたりの親子留学』で発信するリアルな親子留学事情が話題の高橋さん親子に、カナダでかかった教育費について話を聞いた。

文=高橋香奈子

カナダで親子留学をする場合にかかる、子供の学費をリストアップ

 「海外留学ってお金がかかるんでしょ?」「実際にどれくらいお金がかかるのか」「現実的に自分にもできるのか」と気になっている人もいらしゃると思うので、先にお金を話をしたいと思います。

 まず私と息子が今親子留学をしている場所がカナダなので、その例を紹介したいと思います。

 息子は今、カナダの公立セカンダリースクールにインターナショナルスチューデント(留学生)として通っています。

 1年間、子供を留学させる場合に必要なものはこちら。 

・申請料 おおよそ200〜300CAD(カナダドル)
・学費 おおよそ15000〜16000CAD
・子供の健康保険 おおよそ1000〜1300CAD

 金額は学区(同じ州内でも地域により異なる)により異なりますが、大抵16000〜17000CAD前後のことが多いかと思います。1カナダドルを仮に108円で計算したとして、172.8万円〜183.6万円くらいです。

 ちなみに、インフレの影響もあり、私が申し込んでからのここ数年は1000CADずつ値上がりしています。

 2022年に私が初めて申し込んだときに支払った学費は、今よりも円高だったということもあり、160万円程度でした。

子供を私立の学校に通わせるのと比較すると、海外留学のほうが高い傾向にはあるが……

「東京都の私立中学校における初年度納付金(総額)平均額の推移」を示す表。 東京都が発表している「令和5年度 都内私立中学校の学費の状況」より掲載。
「令和5年度 都内私立中学校の学費の状況」初年度納付金(費目別)の高い学校、低い学校より

 こちらは、東京都が発表している東京都の私立中学校の学費についてのレポートです。

「東京都の私立中学校における初年度納付金(総額)平均額の推移」(上の図)を見ると、ここ数年はずっと100万円弱だということがわかります。カナダのほうが高くはありますが、私立の学校に子供を通わせるとなると、日本にいたとしても年間100万円程度はかかります。

 次の表である「東京都の私立中学校の中で初年度納付金の高い学校、低い学校」を見てみると、学校によってはカナダより学費が高い学校もあるし、カナダよりだいぶ安い学校もあります。