グランドマスターになれるのは一握りの天才だけ
FIDEのハンドブックによると、グランドマスターになるには「Eloレーティング(イロレーティング)」という指標が2500以上、かつ「ノーム」と呼ばれる連盟が定める条件を3つ以上クリアする必要がある。7億人以上いるとされるチェスの競技人口のうち約1800人しか称号を得ていない点から見ても、この条件がかなり厳しいものだと想像するのは容易い。
ちなみに一度称号を得れば、その後は一生涯グランドマスターの称号を保持することができる。それだけ名誉な称号なのだ。
なおグランドマスターの下には「インターナショナルマスター」「FIDEマスター」「キャンディデイト(候補者)マスター」など段階的にさまざまな称号が設けられている。
世界で1800人以上いるグランドマスターだが、残念ながら日本人はいない。日本ではチェスよりも囲碁や将棋の方がメジャーな競技のためだろう。ただし、日系人としては、日本生まれのアメリカ人、ヒカルナカムラ氏が15歳で当時アメリカ最年少のグランドマスターとなっている。