結婚、出産、離婚、子どもの受験、親の介護…。人生100年時代に直面する様々なライフイベントを乗り越えていくために必要なのが「お金」です。ただ、日々の生活に追われていると、いざという時のための「マネープラン」を考えていないケースがほとんどではないでしょうか。
Money&You取締役でファイナンシャルプランナーの高山一恵氏のもとに寄せられた相談事例を通じてマネープランを考えていく連載「人生100年のマネー相談」。今回は、裕福だった生活から一変、夫の死後、貧困生活を強いられることになった70代未亡人女性B子さんの相談事例についてお話します。(JBpress)
(高山 一恵:Money&You取締役、ファイナンシャルプランナー)
(注:相談者のプライバシーに配慮して、事実関係の一部を変更しています。あらかじめご了承ください)
今回ご相談にやってきたのは、40代のパート主婦A美さんと、A美さんのお母様で70代年金暮らしB子さんのお2人です。
B子さんは、素敵なお洋服を身にまとい、どことなく優雅な雰囲気を醸し出している方でした。
早速、お話を伺うと、B子さんが現在住んでいる家を売却したいとのこと。その上で、B子さんの老後生活のマネープランについても相談したいとのことでした。
A美さんは、「とにかく母の老後が心配なんです……」と悲壮感漂う表情で訴えてきました。B子さんの雰囲気からして、お金に困っている様子はないのに、おかしいなと思いながら、お話の続きを聞くことにしました。