中国・成都で開催された第8回日中韓首脳会談に出席した日本の安倍晋三首相(当時)(資料写真、2019年12月24日写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

 安倍晋三元首相への長時間インタビューを基に出版された『安倍晋三 回顧録』(中央公論新社)。内政・外交の知られざる舞台裏を語る安倍氏の肉声は、まさに歴史的資料と呼ぶにふさわしい。大王製紙前会長の井川意高(いかわ・もとたか)氏は、安倍氏と深く親交を結んだ人物の一人だ。総理大臣就任前から安倍氏と交流し、良き理解者でもあった井川氏が、本書を読んで感じたこととは。(JBpress)

「政治家らしくない」風貌だった

 安倍元総理に初めてお会いしたのは、第1次小泉内閣の副官房長官をされていた頃に遡ります。

 2001年か2002年だったでしょうか。政経雑誌「経済界」主幹・佐藤正忠氏の主催する、安倍晋三を囲む会、その名も「夜明けを待つ会」に、父・高雄の代理で出席した時でした。

「夜明け」とはもちろん、安倍さんが総理大臣となる日のことです。