中国共産党大会が閉幕し習近平総書記による3期目の指導部が発足した(2022年10月23日、写真:ロイター/アフロ)

(数多 久遠:小説家・軍事評論家、元幹部自衛官)

 アメリカ政府関係者が、中国による台湾侵攻が予想されていたよりも早まり、年内にも開始される可能性さえあると次々に警告を発する事態となっています。

 その理由としては、中国国内の政治闘争やロシアによるウクライナ侵略に対してアメリカが相当量の武器弾薬供給を行ったことにより、アメリカの武器弾薬保管量が減少していることなどが影響しているでしょう。

 また、日本の政策も影響している可能性が大です。ロシアによるウクライナ侵略に対する岸田政権の姿勢は、習近平氏を大きく勇気づけたと思われます。

 以下では、岸田政権のウクライナ侵略対応と台湾危機の関係に触れつつ、中国が台湾を攻撃する際に日本の対応を大きく左右する「存立危機事態」をはたして岸田政権が認定することができるのかを考えてみます。

習近平を勇気づけた岸田政権

 2月24日にロシアがウクライナへの侵略を激化させ、NATO諸国を中心としてウクライナを支援する動きが強まりました。