支持組織に対する支援金のバラマキが指摘されている文在寅前大統領(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

(羽田 真代:在韓ビジネスライター)

 韓国メディアの朝鮮日報は、文在寅(ムン・ジェイン)政権下で35億7700万ウォン(約3億7200万円)の支援金バラマキがあったことを独自ニュースとして報じた。バラマキの対象は、李明博(イ・ミョンバク)政権が進めた主要4河川整備事業に反対する市民団体だ。

 主要4河川整備事業とは、韓国の4大河川(漢江、洛東江、錦江、栄山江)流域を整備した事業のことだ。

 整備内容は、5.7億立方メートルにわたる川底の浚渫に始まり、固定堰(ダム)や調整池の建設、377kmに及ぶ堤防の整備、1206kmの自転車路建設である。総額22兆ウォン(約2兆3000億円)を超える大型公共事業で、整備によって洪水を防ぎ、水資源を確保し、生態系の復元を目指していた。

 李明博元大統領が選挙公約に掲げた際の名称は「朝鮮半島大運河計画」といい、韓国と北朝鮮を結んで船で行き来できるようにするというものであった。

 余談だが、4大河川のうち、韓国政府統治下で最長の洛東江(ナクドンガン/朝鮮半島東部を南北に走る太白山脈を水源とし、大邱市、釜山市などの主要都市を貫流して朝鮮海峡に注ぐ)からは、2022年8月に人体に悪影響を及ぼすミクロシスチン(韓国ではマイクロシスチンという)が検出された。

 主要4河川整備事業後の洛東江は、ミクロシスチン発生の原因となる緑藻で川が緑色になっている。だから、この川のことを韓国では「緑藻ラテ」とも呼ぶ。

 洛東江が抱える問題点については、「「緑茶ラテ」と呼ばれる韓国・洛東江の水質汚染、ついに毒性物質の検出まで」をご参照いただきたい。

 時には人を死に追いやるミクロシスチン。この物質が検出されただけでも大問題なのに、今度は血税のバラマキが発覚した。