(山田 珠世:中国・上海在住コラムニスト)

 上海市で再び、新型コロナウイルス感染者出現によるマンション封鎖が広がっている。中国の建国記念日である「国慶節」休暇期間中(10月1日~7日)に、中国全土で人の流れが急増したからだ。

 同休暇期間中の上海市内における感染者は70人で、ほとんどが他都市からの訪問者。人混みが多い場所を訪れているケースが多く、続々と陽性者が増え始めた。当然ながら、濃厚接触者も一気に増えた。

 上海では、陽性者は原則的に医療施設(または仮設病院)で隔離される。場合によっては、濃厚接触者も施設での隔離になるほか、濃厚接触者の2次接触者も外出自粛となり、外出規制の対象者は広範囲に及ぶ。

 上海市に住む筆者の自宅も10月13日夕方、マンションの敷地全体が突然封鎖された。マンション内に陽性者が出たのだ。

 我が家は、子どもの学校に濃厚接触者が出たことで国慶節休暇期間中から外出自粛が要請されていたほか、自宅マンションの同じ棟内に濃厚接触者が出て、棟が2日間封鎖されており、その矢先のことだった。