ミャンマーの軍事政権が8月13日、マレーシアのサイフディン・アブドラ外相に異議を表明した。
これは東南アジア諸国連合(ASEAN)によるミャンマー問題解決に向けた道筋を探る努力がミャンマー軍政の頑なな姿勢で行き詰りをみせる中、マレーシアが新たなアプローチを提案しようとしたことに対し、軍政が猛反発した結果の異議表明だった。
マレーシアが示した新たな問題打開のアプローチとは、これまでASEANの一連の会議に招待していた軍政代表を今後の会議から排除し、代わって軍政と対峙する民主派組織の代表をASEAN会議に「ミャンマー代表」として参加させようというものだ。
この新たな方針はASEAN加盟国間のコンセンサスはまだ得られていないものの、このままではなんら事態の進展が望めないことから、この「民主派代表の参加」は、今後のASEANの対ミャンマー方針の転換点になるとして議論に値する方針と捉えられている。
軍政から民主派組織に対話窓口を変えようとしはじめたASEAN
ミャンマーの国営紙「グルーバル・ニュー・ライト・オブ・ミャンマー」は13日、同国外務省が、マレーシアのサイフディン外相によるミャンマー問題への発言に対し、強い異議を唱えたことを公示した。同時にマレーシア外務省に対して抗議文を送付したことも明らかにした。