【前編】「財閥・韓国泰光グループを支配する疑惑のデパート、李豪鎮の素顔」(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/67858)から読む
韓国財閥・泰光(テグァン)グループの李豪鎮(イ・ホジン)前会長の保釈までには、各界の多くの有力者からの働きかけがあったのだろう。それを考えれば、「皇帝保釈」という呼称も、あながち誇張ではないと思える。
何がそれを可能にしているのか。泰光グループはいったいどのようなロビー活動を行ってきたのか。ここでは、近年持ち上がった「大規模ゴルフ接待疑惑」を見てみたい。
ソウル中心部から車で約1時間半。江原道・春川(チュンチョン)に位置する、「ウィスリング・ロックCC」。ここは泰光グループの系列企業で、李前会長一族が全株式を保有していた「トンリム観光開発」が開発した会員制ゴルフ場だ。2013年にグループ内の3社が合併した後は、同じく一族で全株式を保有していた「ティーシス(tsis)」の事業となった。
韓国国内ゴルフ場ランキング上位の常連だが、「一見さんお断り」で、会員権が13億ウォン(約1億2600万円)、会員数も250人(2018年時点)に過ぎない。一般のゴルファーにはまったく足を踏み入れる機会のない別世界と言っていい。
ところが、政財官界の要人らが多数、この超高級ゴルフ場で自腹を切らずにゴルフを楽しんでいたことが発覚した。
MBCが入手した「接待リスト」には、元法務部長官や元金融監督院副院長など大統領府で要職を占める者、企画財政部など政府機関の元高位関係者、法曹界の実力者、現職の大韓体育協会会長など、ありとあらゆる分野の有力者への接待が、人数にして4300人以上にわたり記録されていたというから、恐れ入る。
うなるほどのカネがある大富豪だとしても、一切の見返りへの期待もなく、こんなことはしないだろう。だが、この「ゴルフ接待」疑惑は、捜査は行われているものの、今のところ李前会長本人が罪に問われる可能性は低そうに見える。
李前会長のロビー活動疑惑は、昨日や今日に始まったことではない。
【参考記事】
◎韓国警察庁長官の竹島上陸の背景にある「小中華思想」の呪縛(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/67826)
◎「中華」に対する屈従と日本に対する病的な「反日」の共通点(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/67827)