(花園 祐:中国・上海在住ジャーナリスト)
中国汽車工業協会によると、今年(2021年)9月の中国自動車販売台数は前年同月比19.6%減の206.7万台と2桁減となりました。一方、EVをはじめとする新エネルギー車(以下「新エネ車」)の販売台数は同185.3%増の35.7万台で、倍増に近い成長率を保ちました。すでに中国では新車販売台数の17.3%、実に約6台に1台が新エネ車という比率になっており、この比率は今後さらに拡大するものとみられます。
そんな中国の新エネ車市場では、既存の大手国際自動車メーカーよりも、創業からまだ10年も経っていないベンチャー企業の活躍の方が目立っています。9月には月間販売台数が1万台を突破する企業も現れるなど、市場における存在感をますます高めています。
そこで今回は、成長著しい中国新エネ車市場をけん引する新興新エネ車企業を紹介したいと思います。取り上げるのは、蔚来汽車(ウェイライ、NIO)、小鵬汽車(シャオペン)、哪吒汽車(Neta)、理想汽車(リ・オート)の4社です。それぞれについて、設立の経緯や現状などについてみていきましょう。