今回、第34回東京国際映画祭(TIFF)の併設マーケットであるTIFFCOM2021(the Marketplace for film and TV in Asia)と関連する仕事をすることになった。
仕事の内容は、韓国のコンテンツ事業の関係者を迎え、セミナー形式の司会を担当することだった。
ネットフリックスで世界1位の視聴率を誇る「イカゲーム」からも分かるように、最近の韓国コンテンツの発展には目を見張るものがある。
「イカゲーム」は、ネタバレだけを読んでいると、まるで日本のマンガや映画などを盗作しているように感じられるが、実際に見てみると実に韓国らしい。
さらにグローバルにも通用するコンテンツであることが分かる。
韓国は金大中元大統領の頃から日本大衆文化を解禁したが、実際はそれ以前から様々なルートで日本のドラマやバラエティーなどが受け入れられていた。
例えば、ドラマなら日本にいる留学生などがビデオに録画したものを持って来て、それをダビングしたものがこっそり流通されていた。
それだけでなく、噂では韓国の釜山あたりへ行くと日本の電波が届くので、そこで日本の番組を見てアイデアを得ている韓国のテレビディレクターがいるという話もまことしやかに言われていた(実際、やっていたのかどうかは不明)。
マンガも海賊版が多く出回り、またアニメも日本原作のものがアフレコで流れていたので、子供の時からそれらの影響を受けて育ったといえる。
しかし、日本大衆文化を受け入れ始めて間もなく、かえって日本において「韓流ドラマ」が流行り出した。