南北首脳会議における文在寅大統領と金正恩総書記（写真：AP/アフロ）
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　本日は短いシチュエーション・コメディで始めてみよう。

　3年前に出会ってから、約1年間の蜜月を過ごしたガールフレンドが、ある時から電話を無視するようになった。あまりにも電話を取らないので、頭に来たことも1回2回ではなかったが、ムン兄さんはじっと我慢し続けた。そんなある日、ジョンウンちゃんが取り引きを持ちかけて来た。

「今後はムン兄さんの電話を無視しないから～、そのかわりに私が望むこと全部してくれる？」

　ジョンウンちゃんのとんでもない要求に、ムン兄さんは何と答えるのだろうか。

　このシチュエーション・コメディは、最近の通信連絡線復活に伴って繰り広げられている、韓国と北朝鮮との駆け引きと同じである。

　周知の通り、55日間断絶していた南北間の通信線が、10月4日元に戻された。この日は韓国も北朝鮮も休日だったが、そんな休息日に、通信連絡線を連結するというおかしな事態になった。

　韓国としては、休息日なので平日にしようと再提案すればよかっただけだが、通信連絡線の復元話が水の泡になったら大変だと、統一部は休日にもかかわらず、職員を朝早くから待機させたのだった。

　金正恩総書記とその子分たちは、韓国を手なずけさせるのが本当に上手い。北朝鮮が、あえて休息日に、韓国に連絡線復元を要求した理由は何だろうか。「今後、南北関係は共和国の時刻表に従う」ということをはっきりと教えるためではないか。

ムン兄さんとジョンウンちゃんのガッツポーズ。見よ、この満面の笑みを（写真：AP/アフロ）
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