ファーウェイ副会長の解放と引き換えに、中国政府も拘束中のカナダ人を釈放

 さらに最近、ファーウェイをめぐってはこんな動きが最近あった。

「3年前、カナダで逮捕され、アメリカ司法省に詐欺の罪で起訴されたあと、一部の責任を認めることなどを条件に起訴を猶予する司法取引に合意した中国の大手通信機器メーカー、ファーウェイの孟晩舟副会長が、25日夜、中国に帰国しました(中略)一方、孟氏が逮捕されたあとに中国でスパイ容疑で拘束され実刑判決を受けたカナダ人実業家のマイケル・スパバ氏ら2人は現地時間の25日の朝、日本時間の25日夜、カナダ西部のカルガリーに到着しました」(NHKニュース、2021年9月26日)

 皮肉なことに、人質交換のようなこのやり取りで、ファーウェイの副会長の一件に深く中国共産党が関与している実態を世界にさらす形となった。

 そんな中国をめぐる対応で今、欧州ではリトアニアが中国を批判する急先鋒となっている。それだけに、中国が覇権争いの道具に使っている5Gやスマホなどのテクノロジーを、リトアニアが糾弾するのも当然だろう。

 世界中でイメージ戦略や情報工作を展開し、自分たちの正当性を広めようとしている中国共産党にとって、リトアニアは厄介な存在となっていきそうだ。