ロシアの中には「共和国」という名前のつく、民族的要素の強い都道府県のようなものがある。
そういう場所にはロシア人以外の民族が数多く住み、ロシアにいながらも異国情緒が感じられて面白い。
中でもお勧めなのが、世界で最も西にある仏教国、カルムキヤ共和国だ。
人口は約27万人、そのうち3分の2がモンゴル系の民族、カルムキヤ人であり、日本人とほぼ変わらない見た目をしている。
カルムキヤでは、羊・牛肉中心の魅力的な食文化はもちろん、乗馬やユルタ(移動式住居)、ラクダとの触れ合いなど、遊牧民の伝統に従ったエキゾチックな体験ができる。
モスクワから毎日直行便が出ており、フライトはわずか2時間。
コロナで海外旅行が制限される中、モスクワに住む日本人の中では手ごろな旅行先として知名度が急上昇しており、カルムキヤのファンが増えてきた。
この春、筆者ら日本人グループ一行は、カルムキヤの首都エリスタの中心にある、金色に光り輝く中央寺院を訪れた。
寺院のことはカルムキヤ語で「フルル」という。2005年に完成したこのフルルは、7階建でとても綺麗だ。