(田中 美蘭:韓国ライター)
標的を見つけては日本の歴史認識を糾弾している韓国メディアやネットユーザーだが、今度は世界的スターのジャスティン・ビーバーに噛み付いた。数年間の充電期間を経て活動再開をし、4月9日には日本の音楽番組「Mステ」こと「ミュージックステーション」で歌声を披露した。その際に、彼が着用していた衣装を巡り、韓国のネットユーザーがまたしても言いがかりともいうべきクレームをつけてきたのだ。
2020年の年末にオンラインライブを開催、2021年元旦に新曲「Anyone」を発表し、3年ぶりの活動を本格的に再開させているジャスティン・ビーバー。お騒がせな一面もありながらも、彼の歌声は日本はもちろん、韓国でも若い世代を中心に根強い人気がある。4月9日のMステでも、コロナ禍での出演ということでライブによるパフォーマンスは叶わなかったものの、VTR出演ながらも熱唱しファンたちを喜ばせた。
もっとも、放送後に動画などを見た一部の韓国のネットユーザーやネットメディアが、彼が着用していたジャケットが「旭日旗」を連想させるデザインだと画像入りで報じた。こうなれば、どのような反応が来るはもうおわかりだろう。「ジャスティン・ビーバーが戦犯旗を着て日本のテレビに出ていた」と騒ぎ始めたのである。
そもそも、今回、ジャスティン・ビーバーが着用していた「日の出ジャケット」と呼ばれる衣装は米カリフォルアのERLというブランドのものだ。ジャスティン・ビーバーはこのブランドが気に入っているようで、同じく彼の新曲「Peaches」のミュージックビデオの中でもERLのアイテムを着用している。ERLに確認してはいないが、旭日旗ではなく、あくまでも太陽をモチーフにしたのだろう。
実は、ジャスティン・ビーバーと韓国のメディア、ネットユーザーの間には因縁がある。2014年4月に、日本をプライベートで訪れたジャスティン・ビーバーが東京・靖国神社で撮った写真をインスタグラムに載せたところ、中韓のメディアやネットユーザーが一斉に反応し、ジャスティンのインスタグラムは炎上状態となった一件だ。